お気に入りのラジオ局

ブラジルのお気に入りラジオ局

子供のころ、実家は厳しく、テレビは１日１時間以内、夜１０時以降は禁止で、　
その１時間さえ、母の厳しい監視の下だったので、時間ばかり気にして落ち着いて見られず、
結局は自分の部屋にこもってラジオを聞いている方が多かった中、高生時代を過ごした私。

ブラジルのなーんにもない草むらだらけの一軒家にいきなりやってきたばかりのころ、
することがなくて困った。　そこで、唯一、スーツケースに入れて持参した使えそうなもの、
ステレオを取り出し、ラジオのチューナーを合せてみた。　日本のものより周波数が高く、
７０あたりは何も入らない。　　あー、ラジオも聞けないのかー、とあきらめかけたころ、
８８あたりを過ぎてからからどんどん入りだし、一つづつ登録していくと、なんと、３０局以上もある。　
それぞれ、サンバ、パゴッデ、ロック、ダンス系、欧米のヒット曲、ラブミュージック、宗教系、
アラブ系、ブラジル在住の各国外人向けの番組、と、際限ない。
はじめは面白がって、いろんなのを聞いていたが、そのうち飽きてくる。　
そんな中、ぽつんと浮かぶ島のように唯一、クラシックを流しているのがCULTURA　FMだった。

この局は、日本のNHK　FMに当たるような放送局で、
さすがに、朗読とか邦楽のひと時はないが、日本語で言わないだけで、
朝から晩まで、クラシック、オペラやピアノ曲、オーケストラ、たまにはシャンソン、
現代音楽では坂本龍一が流れることもあって、そんなときは、ラッキー！だ。
（いきなり、永六輔の声とか聞こえてきたらおもろいなあ。。）

どのくらい聞いてる人がいるのか、まったく想像がつかないが、
（まず、その辺のブラジル人で聴いてる人はいない）
末永く続いて欲しい。